ラッペンワックス塗装(猪名川町 リノベーション)

こんにちは。アイシンク建築設計事務所の池田です。
まだまだ寒いですね。。。
早く暖かくなって、、、と思いながら、ちまこま喫茶の作業進めております。

さて、今日は塗装作業。まだまだやる事山積みですが、、、たまにはこうした仕上げ作業をしないと進展が無いように
思えるので、気分転換を兼ねた塗装作業でございます。

まずが、居住スペースのタモの無垢フローリングから塗装開始。
今回使用したのは、”KREIDEZEIT(クライデツァイト)社”のラッペンワックスという塗料。
成分は亜麻仁油・桐スタンドワックス・ビーズワックス(蜜蝋)・無鉛乾燥剤、という事で、
蜜蝋ワックスの一種です。

これまでも有名な?小川耕太郎∞百合子社の未晒し蜜ロウワックスをよく使っていましたが、
ちょっと他メーカーで同価格帯の製品を試してみたいなと思い、以前から気になっていた
このラッペンワックスを購入してみました。

※ちなみに小川耕太郎∞百合子社の未晒し蜜ロウワックスの成分は、エゴマ油と蜜ロウのみ。

塗りやすさはどちらも大きな差は無し。
ラッペンワックスの方がちょっとさらっと(粘りがない)しているかな、、、と思うくらい。

仕上がりは、ラッペンワックスの方が少しマット(艶がない)になるように思います。
HPに記載されている”シルクのような質感に”というのは、なかなか正確かもしれません。

タモフローリングは塗装をすると木目がはっきりとするので、その変化を見られるのは本当に愉しい。
杉材と比べると塗料の吸い込みを少ないようで、あっという間に塗装が終わりました。

これまでアクセントとして、部分的に広葉樹材を使う事はありましたが、一室全面となると以外にも始めて。
このタモ材の木目がコスト等を加味しても一番好みです。なにが良いって、木目も色合いも”素朴”なとこ。

素朴と言えども、杉フローリングと比較すると約1.5倍ほどの金額になりますが、適材適所、広葉樹材の
良さをうまく住まいに取り入れて行けたらなと思います。

実際に住む事で広葉樹材(タモ材)の特徴を掴んでいけたらなと思います。

 

で、タモ材を塗り上げた勢いそのまま、お次は事務所の塗装を実施。

こちらはいつもいつもお世話になっている奈良県吉野の丸岡材木さんの幅広フローリング。
前勤め先時代からお世話になっている床材です。

この杉材にはこれまでに何度もワックスを塗っていますので、タモ材ほどの感動?驚き?は無し。
(広葉樹材と比べるとあんまり代わり映えしないですからね、、、笑)

タモ材を塗った後なので、杉の吸い込みの良さがよく分かる(汗)スポンジで塗り広げるのにも一苦労です。

ずーっとこの方法(スポンジ)で塗装してきたのですが、、、
インスタの投稿を見ていた塗装職人さんが”こういう場合はゴムベラで塗装した方が楽だよ”と教えてくれました。

そのコメントを見たのは塗装後だったわけですが、、、たしかに検索してみるとゴムベラで塗ってる職人さん多いですね。
次回、機会あれば試してみようと思います。

塗装後、タモフローリングと同じく、杉フローリングも少しマット(艶がない)になったように感じます。
タモフローリングへの塗装は初めてでしたが、杉材は何度も塗っているので塗料による仕上がりの差がよく
分かります。

また、ラッペンワックスを試したもうひとつの理由が耐久性。

乾性油である亜麻仁油(リンシードオイル)と桐スタンドオイル成分に着目。特にスタンドオイル(加工品)は乾燥後の皮膜が
強くなるとの事で、求められる事の多い”撥水性及び”防汚”の持続性を向上するには良い塗料なのかなと。
※乾燥油・・薄く塗布すると常温で硬化

ただ、亜麻仁油や桐油等の乾性油は、酸化反応による発熱が自然発火に繋がる事がある為、取扱には注意が必要です。
塗布後のスポンジや布は水にしっかりと浸けて保管し、処分する必要があります。

塗装を終えた開放感(疲労感?)でお片付けはまた明日、、、としてしまったりすると、大惨事になる事もあるので、
購入・作業前から成分に乾性油が含まれているかどうか把握し、管理に注意が必要です。

こうしたリスクもあるので、今後お客さんにオススメする際にも、気をつけないといけませんね。ではまた!