『hair studio comodo』完成写真と設計ポイント(池田市 美容室)
そのうちに、、、と思っていたら、お引渡しから約三ヶ月が経過してしまいました(汗)
設計監理をさせて頂いた池田市の『hair studio comodo』さんの完成写真をホームページ設計例
に追加しましたので、ぜひぜひご覧くださいませ。
オーナーさんとお話する事がありましたが、今は少しずつ自分好みの雑貨等を増やしながら、より
一層寛げるようなサロン空間を目指しているようです。オーガニック素材を用いた施術も人気の
ようで、オープン以来たくさんの方にお越し頂いている様子です。
さて、少しばかり設計ポイントに触れていきたいと思います。
オーガニック素材を用いる施術と合わせたナチュラルなファサード
”開”と”閉”
居心地の良い、落ち着いた空間に仕上げるには”閉”の要素が強くなりがちですが、お店の場合は
”開”という要素も意識していないと、お店に入り難いわけでして、、、現場の通行量や立体パース
等を参考にしつつ、そのバランスを意識して外観のプランニングを行いました。
例えば、施術時の、お客さんと喋っている光景というのは、前を通る人へ対しての宣伝の一つに
なっていると思うので、そこは隠せない。とはいえ、お客さんの視点で考えると、セット中の姿を
見られるのは少し恥ずかしい。
上の画像で言うと、右側がカットスペースになるわけですが、外壁や建具の位置を調整する事で
”開”と”閉”のバランスの取れたサロン空間にとなるように計画を進めました。
昼はナチュラルと夜はシック
日が暮れると外壁面のコントラストが弱くなり、店内のシンプルさが強調される事でナチュラル
な雰囲気から大人な、シックな、雰囲気へと様変わりしていきます。
初めての店舗設計だった事もあり、道路面の照明光量の設定が不安でしたが、”明る過ぎず”という
要望を上手く実現出来たかな、と思います。
カラマツの柔らかな木目を感じる白い板壁
外壁は既存のリシン仕上げの上に胴縁+カラマツ板材張りとしました。
仕上げのオスモカラー ウッドワックスオパーク(ホワイト)の塗装量を調整する事で、カラマツ材
の柔らかな木目を残しつつ、サロンの施術方針に沿うようなナチュラルな印象となるように計画し
ました。オーナーさんの優しさみたいなのも表現出来たかなと思います。
建具は職人さんに一枚ずつ製作してもらったオーダー物。無垢の木を使った建具は質感がとても良く、
白い板壁と相まって、より一層ナチュラルな雰囲気をつくりあげてくれています。
建具には複層ガラスを用い、気密処理にもこだわったので、窓からの冷気も発生し難く出来ています。
カフェのように寛げるサロン空間を目指して
昨今のカフェブームで”カフェのような”、”カフェ風”というフレーズをよく耳にするようになりま
したが、それだとサロンとカフェの要素が混じり合って中途半端になりそうだったので、、、
”カフェ風サロン空間”ではなく、”カフェを美容室にコンバージョン(転用)した空間”を計画して
みる事にしました。つまり、カフェをつくるつもりで美容室をつくりました。
その結果、、、工事中から前を通る方に「お茶飲めるお店?」「カフェが出来るんですか?」と
何度も聞かれる事になり、カフェのような親しみのあるお店、という企みは成功!?したわけです
が、実際は美容室です(笑)
オーガニック素材だから出来る、オープンな調合スペース
店内には、”受付”・”調剤”を兼ねたL字のカウンターを設けています。
従来のカラー薬剤は刺激臭がありますので、お客さんの見えない場所での調合作業になりますが、
こちらではオーガニック素材で出来た製品を使っているので刺激臭がなく、お客さんの目の前で
調合作業を行う事が出来ます。
L字カウンターの向かいに設けたカウンターは、待合スペースになったり、事務スペースになったり、
もしかしたら、カフェイベント時の販売スペースになったりして、、、と妄想が膨らむ多目的な場所
になればなと思っています。
L字カウンターにはシンク及び水栓を設けてあり、調合を行う姿はまるでカフェオーナーのよう(笑)
その反対側がカットスペースとなっており、当面は1ブースのみのマンツーマンで営業されるそうですが、
将来的には2ブースに出来るスペースを確保しています。
また、天井は既存の天井仕上げを撤去し、二階の床組を見せる事で約3mの高さとなり、入店時には
外観からは想像出来ないほどの広がりが感じられます。
小上がり+腰壁で落ち着きのあるシャンプー空間を意識
店舗奥にシャンプースペースを計画しました。
カラマツフローリング張りの小上がり空間は、オスモ ウッドステインプロテクター(ウォールナット色)
で仕上げる事で土間面とは異なり、より落ち着きのある雰囲気の空間となっています。
また、この空間は天井高さを2,3mに抑え、日常空間に近い寸法を用いる事で居心地の良さが出るように
意識しました。
道路面を開放せず、腰壁を設ける事で店外・店内双方からの視線を切り、シャンプースペースの籠り感
が出るように計画しています。ここは立体パースで検討する際に結構迷った部分でしたが、完成した姿
を見て壁を立ち上げていて良かったなと実感しています。
右側のR開口は、サニタリスペースへの入り口となっています。
サニタリー空間は洗面とトイレに分け、どちらもゆったりとした広さを確保しています。
カウンター材に用いた構造用合板は薄くホワイトを塗装する事で、木目が柔らかな印象となるように
しています。どちらもシンプルですが、全体の統一感、清潔感が出るように意識して設計しました。
● hair studio comodo(オーガニック美容室)
オーナーさんがこだわりをお持ちの”髪にやさしい自然成分の薬剤”に合うような美容空間をご提案。
”無垢フローリング”や”風合いのある柱や梁”を生かしたナチュラルな空間がオーナー兼スタイリスト
である大西さんの柔らかな雰囲気と相まって、居心地の良い落ち着いた空間で質の高い施術を受ける
事が出来ますよ。address:〒563-0025 大阪府池田市城南3丁目11-12
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tel:072-747-3513
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