明快な動線と通風経路

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こんにちは、アイシンク建築設計事務所の池田です。

猪名川町はまたしても強烈な冷え込み。。。
先週のような積雪はありませんでしたが、風があったせいか昨晩の方が寒かったんじゃないでしょうか。

大寒も過ぎましたし、これから春へと、ポカポカした日々がやってくると、そう思い何とか残りの
冬を乗り越えたいなと思います。とりあえず、2月入ったらじゃがいも植えます(笑)

さて、先週末は木のマンションリノベーション工事が進む大阪市阿倍野区の現場監理へ。

大工さんが現場で組み上げる造作キッチンとカウンター収納の細部についてのお打合せがありまし
たので、それに合わせて現場の進捗も一緒に確認させてもらいました。

とはいえ、先週のお打合せ以降、大工さんの作業が細かな造作に入り出したので、ぱっと見での
大きな変化はあまり感じられなかったかもしれません。それでも、その少しの変化を見つけて喜
んばれている様子を見ていると、私も嬉しく愉しくなってきます(笑)

キッチンの一部の壁・天井にボードが張られて、これまで下地材の”線”で出来ていたぼんやりとした
間取りが、しっかりとした”面”となり、空間へと変わり出しました。

キッチン通路から北側の腰窓までビシッーっと通しています。
動きやすさや自然通風の取り込みやすさ等を考慮していますが、限られた専有面積の中でいかに広く
、すっきりとした印象にするには、こうした配慮も大切かなと思います。

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さきほどの画像を反対から見た様子。

”キッチン⇔パントリー⇔洗面脱衣室⇔玄関土間へと行き来する動線”

”南北に風が流れる自然通風の経路”
が上手く重なっている事が分かります。また、キッチン、洗面脱衣室を通風経路上に計画する事で、
熱気や湿気が篭りにくい空間となるように配慮しています。

面を揃えるのも大変な時もあって、凸凹させたくなる時もありますが、、、それは我慢(笑)

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その他、解体作業時などに剥がれてしまった外壁面の吹付け断熱材の補修もされています。

黄色の部分が既存の断熱材、ピンク色の部分が補修した断熱材。
躯体面が見えてしまっていると、壁内部での結露、そしてカビ発生の可能性が出てきますので、
可能な限り躯体面が覆われるように補修をお願いしています。

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トイレ背面の配管スペース上を有効活用した収納もカタチが出来ていました。

簡易な仕組みですが、既製の収納BOXを設置すると小さい空間に凸凹が出来てごちゃつきますし
これだと空間を有効に使えて、大工さんの手間のみで収納を設けられるので費用も抑えられるかな
と思います。ただ、深さを取りすぎると使い難くなるので、そこは注意(・_・;)

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キッチンカウンターに用いるタモ無垢材も現場入り。
無印良品の家具にも使われていて広葉樹材の中でもオーソドックスな材木の一つ。

住まいで用いる広葉樹材としてはチェリー(桜)やウォールナット(くるみ)など、さまざまな
樹種がありますが、私はやっぱりこのタモ材が自分がイメージする木の住まいに一番馴染んでいる
ように感じています。

流通している材木(価格の高騰をよく耳にしますが、、、)ですので、広葉樹材の中では比較的
費用を抑えつつも、空間のアクセントとしても機能する材木かなと思い提案しています。

キャプチャ

また、フリールームに設置するユニット式防音ルーム(カワイ・ナサール)は据付を大工工事中に行い
周囲を間仕切り壁で囲う(防音性能確保の為、縁は切ります)事になりました。

ユニット式の壁パネルにはすでにビニールクロスが張られていて、それがどうしても木の住空間の中で
浮いてくるんじゃないか、、、と思い、施主さんにご提案させてもらいました。

工務店さんが費用を抑えてくれた事もあって無事、ユニット式防音ルームから防音室へとなる事に(笑)

これで施工図はほぼ描き終わり。引き続き、現場監理を集中して行っていきます。
では、また現場に向かいましたら!