造作キッチン・本棚の据え付け(神戸市 マンションリフォーム)

こんにちは。アイシンク建築設計事務所の池田です。
3月も気づけばもう下旬(汗)随分と過ごしやすくなり、桜の蕾も
膨らみ、間もなく開花!という状況。

それくらい暖かくなってきたという事は、草木が動き出したという事は、、、
そう。やってきました。これから半年ほど続く、草刈りの季節が(汗)

さてさて、今日はマンションの部分改修が進む神戸市六甲の現場へ。
リフォーム工事は終盤となり、iei studioさん製作の壁面本棚とキッチンの据え付けが行われました。

シナ共芯合板を使った現場造作のキッチンが多いですが、今回は部分改修で工期が短かった事と住まい手さん
が広葉樹のイメージ(少し濃い色合い)を持たれていたので、iei studioさんに製作を依頼しました。

現場造作の場合は、合板等の板状の建材を搬入するので大抵はエレベーターに入りますが、工場製作の場合は
箱体として組み上がっている事と仕上がっている状態なので、現場造作よりも搬入に神経を使うように感じました。

まずは壁一面に設けた本棚から据え付け。
現場造作に慣れている事もあり、周囲(床・壁・天井)との見切りをあまり意識した事はありません
でしたが、こうした箱体を嵌め込む場合はどう収めるか(見せるか)で悩みどころが増えます。

今回は、出来るだけシビアな寸法で製作をしてもらい、壁と天井の隙間はシール処理で計画。
壁とのクリアランスは小さく予定通りシール処理で収めましたが、天井とのクリアランスが少し目立った
ので(基本、大きな天井面は水平につくると垂れているように感じるので中央をムクらせます)その隙間
は本棚と同素材(チェリー突板)のフィラー材(隙間材)を作ってもらう事になりました。

全体的にはイメージ通りで良い仕上がりでございます。

本棚の据え付けを終えて、次はキッチンへ。
今回のキッチンは既存の形状からの変更は無しで”長さ2.7m・奥行き65cm”の対面カウンター式の形状です。
天板はステンレスカウンター(ヘアライン仕上げ)、箱体(意匠面)はチェリー突板、引手部はチェリー無垢材で組まれています。
構成としては左からIHコンロ(下部は可動棚収納)・引出し4段・食洗機(ミーレ)・PS(収納)・シンク(下部はゴミ箱スペース)
となっており、住まい手さんのイメージがたっぷり詰まった構成となっています。

”コンロ+引出し”と”PS(収納)”の2つの箱体とシンク横(腰壁)の側板でステンレスカウンターを支持。
既存キッチン下まで既存フローリングが張り伸ばされていなかったので、高さ・不陸調整を行いながらキッチン
の姿がどんどんと出来上がっていく様子は見ていてすごく新鮮で勉強になりました。

意匠面はチェリー突板を板目使い(内部の箱体は柾目)で依頼。
ここは経験豊富なiei studioのミッチーにアドバイスをもらって判断しましたが、アドバイスで正解。

キッチン全体が繋がるような木取りもしてくれていて、より質の高さを感じられます。

手掛けは金物やプッシュ仕様等、多種多様な部分なので悩みますが、今回は無垢材+溝加工で依頼。
前板の厚みが決まっているので、その厚み内でしっかりと指が掛かる事に加え、強度も保たれる形状と
なるようにミッチーにアドバイスを求め、最終はこの形状に決定。

コンロ前の既存タイルは一度撤去し、定番の白タイル(LIXIL ミスティパレット )に貼り替え。
10cm角を使う事が多いですが、今回は20cm角。よりすっきりとした印象で良さげ。

いつもは艶あり(ブライト釉)が多いですが、こちらでは艶消し(マット釉)をチョイス。
20cmのサイズだと、マット釉との組み合わせいいですね。これはオススメしたくなる仕上げの一つになります。

キッチンも滞りなく据え付けが進み、ミーレの食洗機設置後にパネルを取付してもらえば完成となります。

ウッドデッキも完成しています。
桧材にオスモ ウッドステインプロテクター(オーク色)で塗り仕上げてもらっていますが
イメージ通りの色合いになっていて、こちらもひと安心。

サンプル作ったりはしますが、材によっても塗装のノリや見え方が異なるので、仕上がりを
見るまではドキドキハラハラします(汗)

その他のオスモ塗装箇所もイメージ通りで安心しました。

残すは洗い工事と洗面器や水栓等の取付のみとなり、終わりが見えてきました。
部分改修ですが、住まい手さんらしさが少しずつ入った住まいに変わって来ています。

ではでは!