日本建築総合試験所で簡易試験の見学(吹田市 杉フローリング)

こんにちは、アイシンク建築設計事務所の池田です。
随分と暖かくなりましたねぇ。バイクでの移動も楽になってきました。

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さて、今日は午後から吹田市にある”日本建築総合試験所”へ。

以前勤めていたマスタープラン時代に”杉材を使った遮音材の開発”をしていた時期があり、
一時期は足繁く通った施設でございます。

こちらで遮音の性能試験をしたり、徳島の施設で試験したり、、、
重たい重たい建材を持って測定場の階段を昇り降りしたのは、当時はかなり辛かった、、、。

しかも、遮音の知識的にも”LL”が軽量音で、、、”LH”が重量音で、、、数値が小さい方が”良”。
くらいの知識でしたので戸惑う事も多く、知識面でも難儀した事を思い出しました。
(建築士試験でも遮音なんてそんなに問われませんからね、、、汗)

まあ、そのお陰で共同住宅での遮音性能の大事さ・難しさを知り、さらなる知識をつける事が
出来ましたので、今となっては良い思い出に(笑)

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今回はというと、、、。

いつも杉フローリング材でお世話になっている丸岡材木さんが材木を提供して、芦屋市の材木屋さんが
杉材を使った直貼りフローリング材の開発・簡易試験をするとの情報を頂き、お邪魔してきました。

無垢の杉材を使った直貼りフローリング材、、、部分的はリフォームを検討する場合にはかなり魅力的な製品。
他メーカーでも杉等の針葉樹材を使った遮音フローリング材がいくつかありますが、”遮音性能”と”強度”が
不安な要素になります。

今回のそのあたりを気にしながら見学していました。
簡易試験ではありますが、遮音性能(軽量床衝撃音レベル低減量)はΔLL-4をクリア。
※なかなか相関関係が難しいですが、推定LL値だとLL-45ほどでしょうか。

あとは強度ですが、こればっかりはちょっと踏んだり歩いたりしただけではわからないです。
ちなみに直貼り遮音フローリングになると軽量音の遮音性能確保の為には、”表面の柔らかさ”
が重要になりますので、歩行感はよくある遮音フローリングのようにぐにゃぐにゃ。

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一般的な遮音フローリングもそうですが、表面を柔らかく(変形代を取る)事で衝撃音の発生を防ぎます。

丸岡材木さんも依頼を受けて、工場で杉フローリング(厚みは9ミリ)にスリット加工をしたそうです。
材木の繊維を切るように5、6ミリの溝が細かく入れられています。

溝が入ってる箇所の実質的な厚みは、4、5ミリになり、そこの強度が長い期間で考えると心配。
歩いている分にはそんなに問題なさそうな気はしますが、イスの脚が来たり何か落としたりと
集中的な荷重が掛かった時にどうなるのかなと(・_・;)

不安要素はあるけども、部分リフォームにとっては魅力的。
一度、何坪分か購入して試してみたいとは思っています。(が、今は先立つものがない泣)
丸岡さんにご協力を願おうかしら(・∀・)

ま、こんな感じで勉強する良い機会になりました。ありがとうございました!