-終了しました-ワンルーム空間でシンプルに暮らす都市部マンションリノベーション  完成見学会のお知らせ

大阪市阿倍野区で進めさせて頂いている木のマンションリノベーション工事は、大工さん始めとする
職人さん方、施工工務店の現場監督さんの丁寧な段取り、また近隣住居者さまのご協力のお陰で順調
に進める事が出来、残すは照明器具・設備機器の取付、美装工事のみとなりました。

この度、施主さんのご厚意で、この無垢の素材・自然素材をふんだんに使ったお住まいの完成見学会を
させて頂ける事になりましたので、マンション住戸における木の住空間に興味をお持ちの方、どんな
リフォーム・リノベーションが自分に合っているのかとお悩みの方にはぜひお越し頂ければなと思います。

ワンルーム空間でシンプルに暮らす都市部マンションリノベーション 完成見学会

日時:3月19日(日)13時~17時
場所:大阪市阿倍野区

■公共機関をご利用の場合
地下鉄御堂筋線 昭和町駅より徒歩3分
地下鉄谷町線  文の里駅 徒歩3分

■お車でお越しの場合
阪神高速道路 14号松原線 天王寺出口から10分
近隣にコインパーキング有り

お申し込みは下記アドレスに”見学会参加”とメールをお願いします。
ikeda@ii-think.com
若しくは、フェイスブックページのイベントの”参加”をクリックして、
ご参加申し込みをお願いいたします。
https://tinyurl.com/abenoku-tn-openhouse
追って、現場住所などの詳細をお送り致します。
工事中の様子はこちらから↓採寸調査、プラン提案から今までの工事進捗をご覧頂けます。
https://ii-think.com/archives/category/abenoku-tn

無垢材の柔らかな手触り足ざわり、杉材の心地の良い香りは、パソコンやスマホの画面からは
どうしてもお伝え出来ません。

ぜひ、お越し頂き、皆さんに備わった五感を使って、木の住まいの良さを感じてみてください。

実際に木の住空間を見て、施主さん・OBさん、工務店さんの声を聞いて、自然素材で包まれた
空間の香りを匂い、無垢材の柔らかさを肌で感じて、、、味覚は、、、どうしましょ(笑)

実際に、無垢材を噛じってもらうわけにもいきませんし、、、意味合いが変わってきますが、
木のマンションリノベーションに関するいろいろな情報を聞き噛じってもらうと言う事で。

さて、まずはこちらの現場の概要を少しご紹介します。

場所は大阪市阿倍野区に建つ、築22年の鉄筋コンクリート造マンションの一室。
60㎡弱の専有部分を一度、コンクリートの状態まで解体し、木の住空間にリノベーションしました。

細かく区切らた間取り、収納スペースの少なさ、新建材のツルツルピカピカしたお住まいに不便・不満を感じて
いたご様子で、家族構成・生活スタイルに合った、暮らしやすい空間へのリフォームをご希望されていました。

後日に工務店さんと採寸・調査、ヒアリングをさせて頂き、永く親しんで頂ける無垢の木材などの自然素材、
そして動きやすい生活動線、動線に絡めた収納スペース、通風、断熱、結露、カビなどなど、、、マンション住戸
ならではの改善ポイントをしっかりと意識しつつ、ご家族に合った住空間をご提案させて頂きました。

ざっくりとではありますが、今回の木のマンションリノベーションのポイントをご紹介させて頂きます。

■空間を大きく使うワンルーム±αのプラン

限られた面積を有効に使うにはワンルームをベースに考える

今回のお住いは60㎡弱の面積。その限られた面積をいかに大きく効率的に使うかがポイントの一つ。
このご家族だけに限らず、都市部のマンションでは60~70㎡の住戸面積が多いので、この悩みは
”マンションのお悩みあるある”と言えるのかもしれません。

就寝スペースや将来の子ども部屋を確保していけば、細切れの部屋ばかりが連なり、、、過ごす時間の
多いLDK団欒空間が窮屈なものになってしまいます。

そうした場合にご提案するのはワンルーム±αのプラン。
必要に思う部屋を詰め込んでガチガチなプランにするのではなく、水回り・玄関・WIC(収納)以外は
間仕切壁を設けずに一つの居住空間、ワンルームとするようなユルユルのプランをご提案するようにし
ています。簡単に言うと、つくり込みすぎないプランと言えるかなと思います。

ただ、就寝スペースは必要ですし、子ども部屋も必要な時期がやってきますので、その準備・工夫は
しっかりと計画しておく必要があります。

収納出来る”引込み戸”と”引き戸”の開け閉めで可変性のある間取りに

”6畳の子ども部屋≒10㎡”はたまた”10畳の寝室≒17㎡”を確保すれば、合計で30㎡弱となり、
都市部マンションであればそれだけで専有面積の半分を使ってしまう事になります。。。加えて、
子ども部屋は一時期のみ、寝室は就寝時のみの使用という事を考えると、マンションリノベーション
のプランをする中では優先順位が低くなってきます。

とはいえ!いる時は必ずあるので、その準備・工夫はしっかりしておかないといけないわけですが、
そうした際には”建具での間仕切”を用いてゆるく区切る事が多いです。

建具と言ってもいろいろありますが、基本は”引き戸”若しくは”引込み戸”を使って、ワンルームの良さ
である”広がり”や”一体感”を消さずに、空間に可変性を与えられるような設計を心掛けています。

こちらのお住いでは、施主さんに「LDKと就寝スペースは繋げたい」というご要望を頂きました。
ご夫婦共に働きながら子育てをされているので、コンパクトな暮らしを求められていたのだと思います。
加えて、お子さん(今は3歳)の「将来の子ども部屋も確保したい」とのご要望もありました。

そうした施主さんのご要望や家族構成の変化によって必要となる空間を”建具の開け閉め”によって
プラスしたり、マイナスしたり出来るようなプランを計画しています。

また、建具は”格子戸”と”障子”を使い分けています。
格子戸は、視線を完璧には遮れませんが圧迫感が少なく、閉めていても空間の繋がりを感じやすい。
一方、障子は視線は完璧に遮れますが、格子戸と比べると圧迫感が多少出やすい。それぞれの特徴があり、
それを上手く使いこなす事も”建具間仕切”の大切なポイントの一つかなと思います。

ちなみ、、、このお住いでは、”格子戸”と”障子”の製作サイズを同じにしているので、空間の用途によって
建具を入替えれば、視線の遮蔽性をコントロール出来るように配慮しています。

間取りと同時に窓の役割(陽射しの取り込み方)を再構築する

窓からの陽射しが最大限生きる空間はどこか

真っ暗になる部屋がある、、、これもマンションのお悩みあるあるの一つでしょうか。
洗面室や玄関など無窓の空間だと、日中でも照明をつけないと動けない、っという事ありますよね。

マンションリノベーションでは間取りの再構築と同時に、窓の役割の再構築も考慮しています。
基本として、ワンルーム空間にすれば、窓からの陽射しは今まで届いていなかった部分にも影響
するようになりますので、陽射しを効果的に取り込む事が出来るようになります。

加えて、物件の調査時・採寸時(解体前の状態)で暗がりになっていた場所、また、リノベーション
のプランをする際に明るくしたい場所を頭に入れて、窓からの陽射し・明るさを意識してプランを
進めるようにしています。

洗面脱衣室は、元洋室にあった腰窓を割り当て、朝には東からの陽射しが差し込み、明るく清潔感の
ある洗面空間となるように計画しています。また、洗面カウンターは通常よりも長く設けており、
家事カウンターとしても役割も持たせているので、作業時にも心地の良い空間となればなと思います。

既存窓の室内側に設けた樹脂窓のガラスを”型ガラス”という透過しにくいガラスを使っていますので
外部からの視線も気にせずに、陽射しだけを取り込んだ洗面空間とする事が出来ています。

陽射しの差し込む水回りは本当に心地よいですし、それがマンション住戸だと思うと尚更、贅沢して
いるような気分にさせてくれます。

「格子間仕切りの視線の抜けと目隠しのバランス」 → https://ii-think.com/archives/3425

窓からの陽射しを有効に取り込み、暗がりを解消・低減

暗がりとなりやすいマンション住戸の北側。
東・西向きの住戸は暑さの問題はあれど、明るさで悩む事はありませんが、南向き住戸の北側は
本当に暗く、その扱いに悩まれる方がたくさんいらっしゃいます。

私の理想としては、南側ほどの明るさは無理としても、”どこかから自然光が入る”というよう
な空間に出来ればなと思って計画を進めるようにしています。

今回のお住いでは、玄関土間⇔洗面脱衣室⇔キッチンへの家事(裏)動線をつくる為に玄関土間を
東側に広げげた事で腰窓を取り込む事が出来、北側からの安定した光で玄関土間を明るくしてくれ
ています。

ジメジメとしがちな玄関空間に窓を取り込む事で、日常的な換気も容易に出来るようになり、
マンション住戸にありがちな玄関のイメージを払拭出来たんじゃないかなと思います。

南北の通風経路上に人の動線を配置し、効果的な換気を計画

窓を開けても風が通らない、、、これもマンションのお悩みあるあるの一つ。
部屋数を優先し細かく区切られた空間では、”風が通らない”というよりも”風の抜ける先がない”と
いうのが本当のところかなと思います。

マンションリノベーションのプランをする際は、南北の通風経路上に人の動線を配置するような
イメージで計画を進めるように心掛けています。軸が出来るとプランもしやすいという事もあり
ますが、人の動線上には開閉出来る建具しか出てきませんので、建具を開けている状態であれば
南北の通風を効率的に室内に通す事が可能になります。

南北の動線をまっすぐに繋げると、すっきりとした印象の住まいになるという事もありますね。

また、動線は、、、

■玄関土間 ⇔ 廊下 ⇔ LDK の動線
■玄関土間 ⇔洗面脱衣室 ⇔ パントリー ⇔ キッチン(LDK)の家事動線

この二つに分かれており、この動線の先には南北どちらにも開口が来るようなプランになっています。
特に熱気や湿気が籠りやすい家事動線上における通風は、快適な作業環境をつくり出してくれるはず。

また、限られた面積だからこそ、バラエティのある動き方が出来たら楽しいなと思い、マンション
リノベーションでは”廻れる動線”を積極的に計画するようにしています。

「80cmのキッチン通路幅は狭い?!」 → https://ii-think.com/archives/3492

樹脂内窓による断熱・結露対策と珪藻土の結露抑制

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熱損失の大きな開口部は樹脂製の内窓で断熱補強と結露抑制

コンクリートで出来たマンションは、気密性が高く(隙間が少なく)換気扇を回したり、計画的な換気を
行わなければ、室内で発生した水蒸気(湿気)を外部に排出し難くい状況になります。

加えて、築年数の経ったマンションの開口部のガラスは3~5ミリと薄く、表面温度は外気温に近くなり、
冬場は室内の暖かく湿った空気がガラス面に触れる事で、みなさんを悩ます”結露”が発生する事になります。

その結露を原因として窓枠回りにカビが発生したり、放置していれば腐朽菌が窓枠を腐らせたり、、、
っという状態を見た事も何度も目にした事があります。

そうした開口部の断熱補強・結露の抑制として、樹脂製の内窓の設置をご提案し、設置する事になりました。
2枚のガラスの間に空気層を持たせたガラス(複層ガラス)の仕様で、断熱補助(と意匠的)な役割で
断熱ブラインドを設置する事になりました。

無垢材・自然素材に包まれた住空間には樹脂製のサッシよりも木製の内窓の方が見た目の相性は良いの
ですが、気密性の確保が難しい上に製作費用も高くなる傾向にあり、費用対効果を考えると樹脂製内窓
の設置をオススメしています。


珪藻土左官塗りで結露を防止する事で、カビの発生を抑制

今回のお住いでは、天井・壁面を珪藻土左官塗りで仕上げています。
珪藻素材の優れた吸放湿性により表面結露が抑制され、結露によるカビの発生を抑える事が出来ます。

、、、が!!漆喰のような強アルカリ性の塗材ではありませんので、環境によってはカビが発生する
事もありますので、珪藻土や漆喰等の左官塗り壁にすれば全て解決、っというわけではありません。

やはり、結露・カビ対策の基本は窓面の熱損失の改善、通風や換気、温湿度計のチェックも重要
になってくると思いますので、珪藻土よる効果はあくまでオマケのような感覚です。

そうした性能の面よりも、珪藻土塗り仕上げの柔らかさ質感を住まいに取入れたくて珪藻土塗りを
ご提案している面もあります。こちらの住まいでは、珪藻土の顆粒(ひとつひとつの粒のサイズ)が
少し大きめの仕様を選んでおり、細かな凹凸のある左官仕上がりは、照明・日射の光を柔らかく拡散し、
落ち着いた住空間を演出してくれています。

「珪藻土を塗って職人さんのすごさを知る日」 → https://ii-think.com/archives/3575

現場に合わせてつくる造作キッチンと桧材の造作収納

大工さんが現場でつくる、スペースを無駄にしないシンプルな造作家具

マンションリノベーション工事では、多様な間取りや住戸形状に合わせた造作家具を製作します。

用途や収納量などの打合せをさせて頂き、施主さんご家族に合った造り付けの家具図を作成し、
現場で大工さんに製作をしてもらいます。

細かな装飾などは出来ませんが、木の住空間との相性は抜群です。
また、造り付けの家具は無駄なスペースも少なく、シンプルで頑丈な家具に仕上がりますので、
木のマンションリノベーションのOBさんにも好評です。

今回の現場ではシナ合板や桧幅ハギ材を使った、造作キッチン(シンクとコンロ一体の”Ⅰ型”)、
腰高のキッチン引出し収納、ご家族みんなで使うワークカウンターを大工さんに製作してもらいました。

大工さんがつくった家具の仕上がりにも、ご注目くださいませ。
リノベーションだけではなく、造り付け収納の相談も承っていますので、参考にしてみてください。

遮音二重床と幅広・厚み3センチの杉フローリング

タケムラ工業の桧間伐材とセメントで出来た二重床”ジャストフロアー”

マンション(共同住宅)で床に表面の堅い素材を使う場合は、下階への遮音対策が必須になります。

マンションに住んだ経験のある方はご存知だと思いますが、マンション(共同住宅)には”管理規約”
という、暮らしのルールブックのようなものが定められています。

その中でリフォーム・リノベーション時の下階への遮音対策(遮音性能の確保)が謳われています。

今回のこちらの現場でも当然、そうした決まりがありましたので、遮音性能を確保する為にタケムラ
工業のジャストフロアーという二重床を用いました。現在の遮音性能基準である”⊿LL等級”にも対応
しており、遮音という把握し難い分野だからこそ、遮音対策に関する実験に基づくデータ・ノウハウ
があり、信頼のおける製品を使うようにしています。

こちらの住戸では、500kgほどの重さのある防音ルームを設置する計画があったので、タケムラ
工業さんに相談し、設置部分のみパネルの割付を細かく(支持脚増加)する事で荷重によるたわみ
防止対策を行っています。

また、リフォームでは住戸内の水やお湯の配管を出来る限り、取り替えるようにしています。
大規模なリフォームでなければ、取替える機会がありませんし、接続箇所の少ない樹脂配管に
取替えておくことは配管からの水漏れを抑制する事が出来ます。

「乾式遮音二重床の部分補強」 → https://ii-think.com/archives/3157

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中低温でしっかりと乾燥された厚み30ミリの奈良県材杉フローリング

床の仕上げには、奈良県吉野の丸岡材木店さんに製作をお願いしている杉フローリングを用いました。

特徴としては、中低温のボイラーで材木内の水分(含水率)を落としているので、杉特有の美しい
色合いをしっかりと保っています。

赤っぽいピンク色の杉材も経年変化(日焼けなど)でキャラメルの様な濃い色合いに変わっていく
ものですが、これもまた無垢材の楽しみ方の一つになるのかなと思います。

また、乾燥がしっかりとされている事で、無垢材ならでは反りや収縮が起こり難くなっています。
もちろん、自然相手の事になりますので”ゼロ”とは言えませんが、室内湿度が下がりやすい(乾燥しやすい)
マンション住戸でも、生活に支障のあるほどの反りや収縮が起こった事がなく、そうした経験から
信頼してこの杉フローリング材を使い続けています。

また、厚み30ミリの杉フローリングはたわみ難く、遮音性能の向上にも役立っています。 

 

ワンルーム空間でシンプルに暮らす都市部マンションリノベーション 完成見学会

日時:3月19日(日)13時~17時
場所:大阪市阿倍野区

■公共機関をご利用の場合
地下鉄御堂筋線 昭和町駅より徒歩3分
地下鉄谷町線  文の里駅 徒歩3分

■お車でお越しの場合
阪神高速道路 14号松原線 天王寺出口から10分
近隣にコインパーキング有り

お申し込みは下記アドレスに”見学会参加”とメールをお願いします。
ikeda@ii-think.com
若しくは、フェイスブックページのイベントの”参加”をクリックして、
ご参加申し込みをお願いいたします。
https://tinyurl.com/abenoku-tn-openhouse
追って、現場住所などの詳細をお送り致します。
工事中の様子はこちらから↓採寸調査、プラン提案から今までの工事進捗をご覧頂けます。
https://ii-think.com/archives/category/abenoku-tn

お忙しい時期ではあると思いますが、次回の木のマンションリノベーションの完成見学会開催は
未定となっていますので、この機会にぜひ自然素材でつくりあげた住空間をご覧くださいませ。
お申込み・ご来場をお待ちしております。